| 「カビの話など」 | |
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たまには(?)研究の話など。 ただいま自分はブドウにつくカビ(学術名:Phomopsis viticola)の研究をしています。左に見えるのはブドウの茎でして、黒い障害が起きている部分(中心は灰色)がカビが感染しているところです。 |
| ちょっといい写真が見つからなかったんですけど、この感染した部分から春になると俗に言う「きのこ」もしくは胞子嚢にあたる物が生えてきます。これはそれの電子顕微鏡写真。ちなみに胞子嚢0.5mmほどの大きさなのでは肉眼でも観察できます。
胞子嚢の先っぽから出ている丸い部分は胞子の塊です。食卓に出てくるしいたけなどのきのこでは傘の裏側にあるビラビラの部分から胞子が風に乗って拡散しますが、この胞子嚢は徳利のような形をしていて徳利の口の部分から胞子がにょろにょろと出てくるのです。この写真は成長過程のものですが、もう少しおいておくと胞子の塊は紡がれた糸のように伸びていきます。 |
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胞子の拡大部分です。胞子を支えている菌糸もよく見えています。この手の映像を見て「かっこいー」と思った方は多少化学や数学が不得意でもぜひ理系への道を考えることをお勧めします。
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| 光学顕微鏡での映像です。今回は胞子は水の中を漂っています。このカビの胞子は雨によって他の場所へと飛び散ります。このカビで通常観察されるのはこの丸い形の胞子(アルファ胞子)なんですが… |
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じゃじゃ−ん!これが今回のクライマックスです。この冬休みに研究所で観察を続け、はてなマーク型の胞子(ベータ胞子)を確認したのです。
この形の胞子があるとないとでは大違いで、カビの名前すら異なってしまいます。文献では二種類の胞子が観察されることが記されていたのですけど、うちのラボではこのカビについて4−5年研究が進められているにもかかわらず観察されていなかったんですよ。うちのラボに限らず、他のラボの人に効いても見たことがないと言うのがほとんどでしたから、少しうれしい再確認です。 |
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おまけ。元気なブドウの写真です。 いつも病気の写真ばっかりですからねえ。 |
ではまた。 (1/10/2003) 注:今回の写真は自分の研究のものです。解像度を低くしておきましたし、このカビの映像を使ってどうのこうのということはないとは思うのですが、もし何らかの理由で転用なさる場合には必ず連絡を取ってください。 |